ゲーム保存協会

『協会名鑑』編集部です。「社会を変える協会特集」第36回は、特定非営利活動法人として活動されているゲーム保存協会様を取材させていただきました!

Q. ゲーム保存協会は、どんな協会なのでしょうか?

当協会は70年代~90年代までの日本のデジタルゲームとデジタルゲーム文化を保存する非営利団体です。私たちはゲームを文化財としてとらえ、パソコン、コンシューマー、アーケードといった各ゲーム作品、周辺機器や雑誌、書籍など様々な資料を扱います。特に劣化の危機に直面する磁気メディアなどは世界最先端の技術で適切な保存処置をし、カタログの整備など、将来ゲームを研究する学者が現れた時に使えるアーカイブ作りに尽力しています。

Q. ゲーム保存協会は、どのような想いやきっかけで設立されたのですか?

実は20年程前からすでに現理事長ジョゼフはフランスで同じような活動に関わっていました。海外では早くからゲームが文化的に注目されていましたが、技術的な問題で古いソフトを正しい形で保存することが難しく、その解決に取り組む国際チームが存在したのです。ゲーム保存協会は、そうした取り組みの日本版です。理事長が特に愛する日本のゲーム、特に80年代の国産PC用ゲームは海外で流通しなかったため、日本にしか資料がありませんでした。が、日本にはゲームをはじめとしたサブカルに対する厳しい見方も存在し、古いゲーム資料を保存しようとする団体は存在しなかったのです。資料の劣化やアーカイブの意識も根付いておらず、安易な違法コピーで資料を保存したと勘違いしているケースすらあります。このままでは大切な文化が失われるという危機感から、ゲーム資料の保存に真剣に取り組む有志らに声をかけて立ち上げたのがNPO法人ゲーム保存協会です。

Q. ゲーム保存協会は、普段どのような活動をされているのでしょうか?

よく勘違いされるのが資料のコレクションについてです。私たちは団体として資料収集をしません。メインの活動は純粋な保存活動です。主なものは、①コレクターとのネットワーク構築、②保存技術の開発と専門的なマイグレーション作業、③信頼できる資料ドキュメンテーションの作成、など。コレクターとの協力は重要で、資料がこれ以上散逸しないようどこに何が収蔵されているのか把握したり、劣化を最低限に抑える適切な保管庫作りのアドバイスをします。NPO立ち上げメンバーには有力コレクターが数名おり、現在NPOが収蔵品として紹介する資料はどれも団体に管理を任された個人のコレクションです。その中から劣化の危機にあるものを順に保存に回しますが、コピープロテクションも文化の一部という考えでハッキングせず資料をマイグレーションします。そのための特殊技術を開発しましたが、今では大英博物館なども資料保存に同じ技術を使っています。保存と同時に美術品のカタログレジュメのようなデータベースも作成します。カタログ化することで資料の整理、保存、後世への情報の受け渡しが準備できるのです。

Q. 最後に『協会名鑑』読者の皆様へメッセージがありましたらお聞かせください。

ゲーム保存協会は高い技術力と世界最大規模のコレクションへのアクセスを持っています。メディア取材も増え「ゲーム保存協会があるんだし日本のゲームもこれで安心」と勘違いされる方が多いのですが、実は私たちがこれまでに保存作業を終えた資料は、アクセスできる資料全体のうち1%にも満たない一部のものだけです。マンパワー、保管保存に必要な消耗品、作業する場所など、足りないものが多すぎて先に進めない状態が続いています。劣化は急速に進み、あと数年後には保存処置さえできない作品も出てきます。20世紀の思い出が、100年後に美しい文化として愛されるよう、サポーター会員としてこの取り組みに参加・協力くださる方がもっともっと必要です。営利活動を一切行わず、ボランティアベースで真摯に活動に取り組んでおりますので、ぜひお力添えお願いいたします。

ホームページを見る

社会を変える協会特集

  1. 日本レトロゲーム協会

  2. 十和田国際交流協会

  3. 日本味覚協会

  4. ASEAN相互支援協会

  5. 東京ひととなり支援協会

  6. 日本アーティスト協会

  7. 国際ボランティア学生協会(IVUSA)

  8. 日本動物病院協会

  9. 関西再生可能エネルギー協会

  10. 日本血栓症協会

  11. 日本ガレノス協会

  12. インフォメーションギャップバスター

  13. 日本行動障害支援協会

  14. ひょうご県防災教育振興協会

  15. マレーシア国際交流協会